H2-DB | 血圧を測定できる腕時計型デバイス

 世界初のウェアラブル血圧計を開発したH2CAREが、2018年に続きCES 2019へ出展する。

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通常の血圧計はサイズが大きく、測定に時間がかかる

 健康を考える上で、血圧測定が重要なことに異論はないだろう。血圧は文字通り、血管内にかかっている圧力をさし、心臓が血液を押し出す力と、血管の抵抗によって決まる。血管が全身あまねく張り巡らされている異常、血圧は身体中あらゆる臓器に密接に関わる指標だ。心臓のはたらきが異常だったり、血管が硬くなってしまっていたりと、様々な循環器系疾患の検出に血圧は役立つ。

 血圧は通常、上腕動脈の圧力を測定する。つまり、(読者の方々が健康診断で体験したように)二の腕を空気圧で圧迫し、血管の脈動をしっかり測れる状態に最適化した上で、何度も拍動を待つ……というやり方だ。この方法は正確に血圧を測れる一方で、しっかり圧迫するまでに時間がかかり、装置も大掛かりなものとなる。家庭用の血圧計も存在するものの、それなりにサイズが大きく、持ち運びに便利とは言い難い。また、正確に測るためにはきちんと空気圧バンドを巻く必要があり、そもそも一人で使いづらいという欠点もある。

H2CAREは、世界初のウェアラブル血圧計を開発

 H2CARE社は、上記の血圧の重要性と、血圧計の持ち運びの不便さに着目した。「いつでも、どこでも」血圧を測ることができるよう、腕時計型デバイスに血圧計を組み込んだ。これが今回紹介する、”H2-BP”だ。

 H2-BPは、韓国食品医薬品安全庁(KFDA)の認可を受けた医療レベルの血圧計だ。腕時計のように装着するだけで、血圧を常に監視できる。手首の中央付近を通っている動脈(橈骨動脈)にしっかりとデバイスを固定することで、ディスプレイ上に現在の血圧が表示され続ける。

血圧管理を容易にすることで、健康な社会へ

 H2-BPのウェアラブル血圧計は、単なる測定機器以上の意味合いがある。常時監視していた血圧のデータは、医師などに提供されてより健康管理に役立つ可能性がある。また、煩わしさがないということは、途中でやめてしまう(血圧を測り続けなくなってしまう)ことも防げる。医療機器において、簡易的であるということは大きな意味がある。

 ただし、デバイスを付けた方の手首をあまり大きく持ち上げすぎてはいけないなど、ある程度の制限はある。デバイスが普及してこのあたりのユーザビリティが向上すると、さらに良いプロダクトとなるだろう。

 このようにCESでは毎年、医療や健康、QoL改善に関わるプロダクトなどが4000以上の参加企業から出展されており、全てを追いかけるのはなかなか難しい。
そこで、例年のCESの動向や投資に関する情報、最新の技術などを知りたい方々には、弊社発行の「CES 脳科学企業レポート」をおすすめしたい。
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CES出展企業 公式サイト

H2CARE
URL: http://www.h2care.com/