CES 2019 ライブ:CESの現場から最新情報をお届け

株式会社neumoは、CES 2019の出展企業へ現地インタビュー中! ラスベガスから、最新のプロダクト情報をいち早くお届け。世界の最新技術の潮流をお見逃しなく。

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Dfree | 膀胱の大きさを超音波で検知するデバイス

 介護現場で最もセンシティブ・かつ必須となるのが、排泄問題だ。トイレに行くのにも介助が必要な方も少なくなく、また自分で尿意を検知できないこともある。自身で自由にトイレへ行けないというのは非常にストレスであり、また万一失禁してしまった際の精神的・身体的負荷も著しい。

 こうした介護現場の問題問題にデバイスで対応しようとしたのが、日本・Dfreeだ。Dfreeは膀胱の大きさを超音波センサーで計測し、膀胱が一定の大きさ以上になるとデバイスによってアラートによって通知される。

医療用でしか実現できなかった尿意検知を、家庭用へ

 膀胱は内臓なので常に収縮を繰り返す。更にどの大きさでいつ尿意を催すのか、個々人の個体差が大きい。したがって、こうしたセンサーは個々人に合わせた医療用のものばかりであり、一般向けに製品化することが難しかった。

写真:Dfreeセンサーの実物。片手で包めるほどの小ささで、腹部に常に装着して用いる。

 この困難な開発のキッカケは、当事者体験だ。開発者自身が失禁してしまった際、その事態に強いショックを受けた。何より、そんな屈辱感を日常的に味わわざるを得ない人たちがいることに気づいた。何より、介護当事者たちの尊厳を守りたいと思った。

 排泄センサーとしては、匂い検知のベッドパッドなどがすでに開発されている。だが、これは飽くまで事後の処理を円滑にするものだ。排尿してしまう前に気づくことができないか――そんな思いから、Dfreeの開発にこぎつけた。

日本・アメリカから世界へ

Dfreeはすでに日米で発売中だ。日本では49800円、アメリカ$499で販売が開始されている。高齢化社会への対応が強く求められる日本から、高齢者の自立(エイジング・イン・プレイス)につながるデバイスが出現したのは必然といえる。

CES 2019は最新技術の宝庫だ。こうしたデバイスやプロダクトを駆使して、だれもが自立した・尊厳のある生活を送れる社会が実現することが望まれるだろう。

画像:CES 2019 Dfreeにて

CES 2019 出展場所

エウレカパーク, Sands, Hall G – 51075

CES出展企業 公式サイト

Triple W
URL: https://www.dfreeus.biz